■初動負荷時代の始まりとモビトレ時代の終わり
リハビリは、モビトレ時代を終わり、初動負荷時代に入りました。
モビトレでは、マシンを使うときにトレーナーの人たちは、使っている人が間違った使い方をしていないか目を光らせており、正しいモビライゼーションを身に着けさせようという意識がジム中に充満している。だから、トレーナーが前を通って何も直されないと、「あ、合ってたんだー」とほっとする。というのは、マシンというものは、体の動かし方が何通りもありうるので、間違ったやり方で使ってしまうと、逆効果なんである。トレーナーは、なんと整形外科の先生だし、内科の先生だし、看護婦だし、理学療法士さんなのだが、患者さんのためになんとかしてあげようという気持ちだ。たぶん、ヨガの先生とかと同じである。
一方の、初動負荷は、マシンを使う人のためにあるというより、運動系出身の若い人がトレーナーとして生計を立てるのが主目的になっている…。昔のクライミングジムと同じだ…。
トレーナーは、マシンを初心者の人が使っていても、使い方が間違っているかどうか見てあげようという意識はなく、「こんにちはー、新人なんです」とか。マシンの使い方を聞いても、「ちょっと聞いてきます~」とかで、悪気はないんだが、なら話しかけてくれないほうが、集中できていいのだけど?な感じ。全体にイケていなかった福岡のクライマーがやっていないクライミングジムを思い起こさせるんだよなぁ…
たぶん、ジム全体の意識として、マシンを使わせてやっているだけで、効果が出ると思っているのだろう。
使っている人をサポートしたいという意識は、たぶん、ほとんどない。聞けば答える、というのは、サポート意識がない、ということだと、本人たちも分からないようだ。
まぁ、若いから分からなくても仕方がないのかもしれないが…。いうなれば、生徒さんが間違ったアーサナをしていても、治さないヨガの先生…というのは、それを見て、治さなきゃと感じないということは、生徒と同レベルにあるということなんだよなぁ。
来ている人たちも、周りは、ライバル!とばかりに、黙って黙々とマシンに向かい、行くだけ。空気は凍っていて怖い。そういえば、体育会系ってこんな感じでしたよね、って感じ。
たぶん、自分たちでも反省はあるようで、ドアをくぐっただけで、3人くらいから、超でっかい声であいさつされる。それで、むしろ、ビクッとしてしまうんだが…。ラーメン屋じゃないんだから…って感じだ。
心理的に安全安心な場
っていうのが、どのようなものか?っていうのが、若いから、分からないんだろうなーって感じだ。そんなでかい声であいさつするのに、その後はシカトで、えーと、どうするんだっけ?って感じで、迷いながらマシンを使っていても、スルーされる。
まぁ、気が利かない、というのは、若さの一つでもあるよなぁ。
まぁ誰もが通ってきた道ではあるが、これではあんまり流行らないのも、わかるなぁ。
■ トレーナーとして未熟な人たち
要するに平たく言えば、
使えないバイト
と同じことで、私も開発部で40人くらいをまとめていたことがあるんだが、
言われたらやる、
言われたからやる、
みたいなノリなんですよね。
トレーナーとして自ら探究する課題を持っていない。たとえば、肩の回旋の改善をしたい人には、こういうのをやってもらおう、腰が痛い人にはこういうのをやってもらおう、という長期的作戦が立てられず、場当たり的な対応に終始するってことである。
痛い → その動きをしない
っていうのは、そういうことなら、マシンもトレーナーもいらない系の解決案で(笑)、結論
じっとしている
ってことになるのなら、運動自体が否定されているので、家にいるほうがマシだってことになる。
高額マシンを使うなら、そこに根拠が必要なわけなんだが… 初動負荷についてはいろいろな本を読んだが、
奇跡の連続でした…
みたいな言葉の羅列しかなく、その根拠になる理論的な解説を分かりやすく解説したものがないので… 肝心の情報を共有したくない、という意図が透けて見え、この情報化の時代にそれだと、つまるところ、出し惜しみは衰退への道ということなので、衰退への道を走って行っているような気がしないでもない。
ま、どちらにしても、初動負荷とモビトレの違いは、マシンだけではない…
患者さん(初動負荷に来ているのは患者ではないが)に、治ってもらいたいとか、自分が思っている理論をなんとか確立したいという整形外科的な強い思いとか、そういうのが、ないのとあるのでは、施術(と言うか、どうかはしらないが、マシントレを受ける側)の印象は全く違うのである。
■ 2か月で急激に成長したワタクシ
モビトレ時代、私のアキレス腱のリハビリは、急速に進展した。
南川整形外科で1週間の入院中は、傷口もまだ閉じていないし、基本的な松葉杖の使い方を学習。というのは、松葉杖にはコツがあり、結構、脇を締める体幹の力とか、松葉杖を押す肩甲骨の使い方とかがある。入院中4日は車いすで3日しか松葉杖がないわけなので、あとはずっと、整形外科で痛い痛いと言いながら、寝たきりになっていく運命のおばあちゃんたちの良き話し相手として、ナースコールを押す担当だった。
余談になるが、日本の整形外科では、食事が、骨やケガの回復に必要な内容に全くなっていない…。おばあちゃんたちは、些細なことで転倒し、一回の転倒で、5か所も6か所も骨折する。
それは、そもそも、食べないということで、生を拒否っているからだろう…。高齢者は喜びもなく、早く死にたがっているようにすら見えた。腕を折ったり、骨盤を折ったりして、外科的手術になると、これがマジで痛いのである…。若くて健康体の私ですら、座薬という屈辱的な経験を甘受して、痛み止めしたくらい痛い。しかも、ちゃんとした栄養を食べていない人たちがそういう手術をすることになると…治りも遅く、寝たきりのきっかけになることも多い。コロナで家族も面会に来れないし、認知症も併発していたら…、もうかなりの切なさ。
あるおばあちゃんは、東京から福岡に住んでいる息子に会いに来て、訪問先で転倒して骨折してしまい、毎晩、夜中に「たかひろ、ゆうじ、けんちゃん…」と順繰りに息子の名前を呼んで、エンドレスリピートだった。「〇〇さん、ここは病院ですよ」というと、「あ、そうですか。なんで私はここにいるのでしょう?」と聞かれる。「骨盤を骨折されたんですよ」と答えると、「私はなんでここにいるのか分からないんです。息子を呼んでもらえませんか」となる… 病院では面会ができない。それで返事に困り「ナースコールしますか?」となり、もうその頃には病室の全員が起きている…。これが毎晩。眠りにつけないので、病室を変わっていく人が多いのだが、私はアキレス腱以外は健常で、寝なくても平気なくらい元気だったので、このおばあちゃんやほかの患者さんのナースコール押し担当として、過ごした。
ある日、入院してきた西島さんは、私が亡くなった、かこちゃんにそっくりだそうで、懐かしがっていたので、できるだけ西島さんとお話しするときはマスクなし。最後、私が出るとき手術室に入られたので、その後が心配…。西島さんも、「わたし88やし、もうええねん」とか言って食事を食べない。
ところが、その後、93歳で認知症のおばあちゃんが入ってきて、「いたい、いたい」とほんの些細なことで、泣き叫び、だだをこね、看護婦さんの手を大きな赤ちゃんのごとく煩わせているのを目撃したら、「私は、あの人の気持ちも、よーくわかるとよ」と言って、ちゃんとご飯を食べ始めた。高齢者は高齢者を見本とするらしい。
この93歳の認知症のおばあちゃんが一番大変で、もう、でっかい赤ちゃんだった。自分で食べれるのだが、拗ねて食べないので、看護婦さんにあーんしてもらう。「テレビの音がしないよう」と言って、子供のように困っていたのに、看護婦さんは忙しすぎて何もしない。私がヘッドフォンあげますよ、と言っても、看護婦さんが、いらないと断ってくる。5回か、6回目のやり取りの末に、私は二つヘッドホンを持っていたので、一つをもらってもいいという看護婦さんが出てきて、ご機嫌になった。トイレなどで、ベッドの横を通るたびに手を握ってあげたら、ありがたそーにすりすりしてきた…。たぶん、このおばあちゃんが必要だったのは、だっこ、なんではないかと思う。大きすぎてできない訳だが。このおばあちゃんは、みんなを振り回すことで、自分を何とか保っているのだった。
このおばあちゃんが来て以来、ずっと我慢に我慢をしてきた、おとなしくて、優等生のおばあちゃんが、睡眠不足にたまりかねて病室を変え、もともと、私が移動する先として当たっていた病室だったので、私が譲ってあげたかのような格好になったんだが…、そのおばあちゃんを、もう一人先に病室移動した入院仲間と、一緒にひなたぼっこで、真ん中に入れて、いろいろなお話を聞いたら、その方は、とっても嬉しかったみたいだった…。
と言う感じに、入院生活では、ささやかな心の機微が、大事な、その日の出来事、みたいな日々だった。
日本のおばあちゃんたちはこうやって人生最後の日々を過ごしているということを知った。
その中でのリハビリ、となると、もうスポーツ整形であっても、私みたいに元気な人は稀。そういう高齢者のリハビリとなると、歩くだけ、という初歩的な機能回復、ということになる。
まぁ、当時は私でも、トイレに行くだけが大冒険、だったわけなんだが…。一番近くてラクチンな、カーテンで入れるトイレから、遠いトイレでドアのに行く、みたいな課題をやっている時代だった。とくに大変だったのが階段。車いすの操作はすぐ習熟してバックも方向変えも得意になった。
そういう中での理学療法士たちの役割と言うのは、若さの注入?変な言い方だが、若い人とお話ししたり、ちょっと手足を動かすだけで、認知面で、正常化するって感じじゃないかと思えた。
リハビリ室は、立派なのがあったし、私のような、局所的に悪いだけの人は自由に使ってよかったので、午前、午後としょっちゅう行って、ダンベル持ち上げていたんだが…。あのお部屋にモビトレマシンがあったら、さぞよかっただろうと、今となっては思う。
一番気に入ったのは、赤のマットでこの上で歩くだけで、アキレス腱は一気に回復したんだが、あれは誰もいなくてもできるので、全国の整形外科にあったらいいと思った。
結局、この入院生活では、関節モビライゼーションというより、
入院食に分子栄養学を入れないと日本のおばあちゃんたちがかわいそうすぎる!
という思いになった。
その後、我が家から一番近い整形外科に毎日リハビリに通うことになった。
約1か月毎日、毎日、お世話になり、もうお友達ムード。ちょうど理学療法士が、おひとり辞めたところに行ってしまい、かなり医院には悪かった…。松葉杖が下手すぎて、5分のところにいくのに、最初の1週間は40分かかった。ので、予約の1時間前に家を出る、みたいな感じで、雨の日はあきらめて車を使ったことが2回。雨の日は、松葉杖は傘が差せなくて困ります。
当時は、家の中も障がい者仕様というか、歩くのが大変すぎるので、キャスター付きの椅子が大活躍でした。あとドアストッパー。松葉杖だと手が空かないのでドアが開けられない。生活のすべてがリハビリ中心で、リハビリは手技中心でした。術後の拘縮を避ける目的。
脚は1か月くらいで、松葉杖はいらなくなり、装具もぐんぐん外せるようになりました。アキレスブーツっていうのを履くんですよね。
装具が外れてからは、週2回通い、ぐんぐん元気になりましたが、基本は、温熱療法と医療用EMS、手技でした。温めると動きが全然違うので、運動前のウォームアップが大事ですよーってのは、ほんとなんだなーって感じでした。
EMSも健常の時使っても、自分で筋トレしないとした気になれないって感じですが、使い始めた初日で、筋肉の連動がつながった感じがありました…。人間の筋肉は、ほんとに電気信号で動いているんですね。
このころは、家にいるしかないので、本を読むか、ネットフリックスを見るか、あとは家事のうち、やってもいいし、やらなくてもいいようなのをしていました。洗濯物ひとつ干すでも、大変で、それ自体がリハビリって感じでした。
一番こまったのが、図書館に行くのが困難になったことで、車でいくので、駐車場がある図書館貴重でした。階段がダメなので、都会へは行けず、気晴らしは車で行ける、普段行かないスーパー。リックサックなら、担げるので。当時は温泉にかなり行きたかった。
都会っていうのは、若い人限定なんだなーとか思っていました。
その整形外科も、9割が高齢者で、基本的には慢性痛の人が多いので、治るリハビリと言うよりも、基本は治らないリハビリって感じです。根本療法っていうのはかなりむずかしいことなようです。しかし、理学療法士さんたちがとても親切で、心の癒し効果が大きい。
私以外の患者さんのやっていることは、手技よりも、基本的な体操のようなのが多かったので、これはヨガをすることでほとんどの患者さんは救えるのではないか?と思ったりしました。
アキレスブーツなんて、理学療法士さんのほうが詳しく、作った技工士さんのほうが使い方、間違えて教えていた…(笑)。ソールが取れると、足首の固定角度が変わって、どんどん歩くの不可能な角度になるんですが…固定角度をどうしたらいいか、技工士さんは知らなかった、というトンマな事件があった。やっぱりアキレス腱も症例数がモノをいうのかなぁ…14例で、私で15例目だと経験値がたまっていないのかもしれません。
医療業界って、患者からのフィードバックがあまりないので、出入りの業者っていう立場は、ぬるま湯になりがちですよねー。アキレスブーツの種類が進化していても、肝心の医療側が知らなかったりします。私のは、角度の変更に特殊工具が必要なアキレスブーツでしたが、今だと手軽なスイッチ式みたいです。
まぁ、術後3か月、4か月目に入り、ここは卒業だなぁと感じるようになりました。足首の可動域は、十分でしたが、筋力が付くめどが立たず、ジョギングの復活の目安である、片足立ちのつま先立ちは、手技中心のリハビリの延長線上にはないように思えました。
電気信号がつながっていないような感じなんです。
なんとかせねば!で探してたどり着いたのがモビトレ。
それで、モビトレ時代が始まりましたが、ここなら、と思ったのは、トレーニングマシンをしたかったのと、バスで、ほとんど歩かずに行けるというのが大事なポイントだったんですね。なんせ、筋トレというか、筋力の回復はしなくてはならないが、そこへ行くまでの歩行が困難、という状態だったんですよね。
ここは、分子栄養学の相談もできたので、焦ってプロテインを飲みすぎ、お腹が変になっていた私には、いろいろ参考になった。
プロテインやコラーゲンを買い込んでいましたが、お腹が壊れるだけで、それよりビタミンDが良かったです。はちみつ療法は、私は太るだけでした。
通い始めて1か月で、ある時、突然、良くなりました。
全身状態がいきなりよくなり、家でヨガとかストレッチとか、やる気が出てきた。それまでは、全身が不活性状態にあったような気がします。体重も4㎏も増えていたしなぁ。
水泳は、術後1週間からOKと言われていましたが、とてもやる気になれないでいました。プールサイドで、滑って再断裂したらシャレにならん、って感じだったんです。水に入ったらいいんだけど、入るまでに、介添えがいります。
ところが、モビトレ開始して、1か月で、これは、大丈夫かもしれないという気持ちになり、プールへ。今は夏休みが始まって、子供が増え、水質汚染が怖すぎるので行っていません。統計データで子供が多いプール=アンモニア多いって出ています(笑)。
バスではなく、自転車でモビトレに行けるようになったころから、足首だけではなく、体の柔軟性も取り戻してきた感じです。普通に一人分のランチを食べても、うー苦しい!とならなくなりました。
なんせ、日中の活動量が著しく低かったので、お腹減らなくて、食べたくないし、食べても、すぐお腹いっぱいになるという感じでした。
きっと入院病棟のおばあちゃんたちも、動くこと自体がないため、お腹が空かず、栄養も取れず、人はどんどんと、機能を喪失していくのかなぁって気がします。”動物”とは、よく言ったもので、動くから、動物なんですよね。
というわけで、モビトレでは、かなりリハビリ進みました。
いい気になって、これはいけるかも?と思って、プール以外に、バレエのレッスンに出たりしてみましたが…バレエのほうは、これはやばいかもしれん…と思って、今回は早すぎるなと思いました。
バレエって、もともと整形外科的には、ちょっと無理がある動きが多いんですよね。股関節のターンアウトへの偏りとフラットバック、そしてスウェイバックニーの障害を作る。そもそも、スポーツってわけでもないですしねぇ…体は使うけど。一応、芸事。ただ、ポアントトレーニングは、アキレス腱にかなり良いような気がします。
https://www.youtube.com/watch?v=MOFYW1MavaI
これ、家でやろう…
運動の強度的に、モビトレでは有酸素系が足りない、というのはありましたが、自転車通勤?になって、それも解消しました。
片道30分もないくらいですが。自転車は、もっと前から、やればよかったです。私のMTBはママチャリみたいなわけではないので、大事を見て乗っていなかったのです。再断裂したらシャレにならないし。今は普通に乗れていますが、歩くより、自転車のほうが運動の内容として、アキレス腱の曲げ伸ばしがないのです。
モビトレを1か月したくらいから、階段を普通に下るのが可能になりました。傾斜は登りより下りが問題でした。階段の下りがOKになり、山も歩けそうな気がしましたが、歩行速度は今でも、通常の7割です。
なんせ丁寧に歩かないと、代償動作でこなしてしまい、代償動作っていうのが、次のケガを作る、ゆがみの元なのです。急がば回れかもしれません。思い切り体を動かす前に、正しい動きを見つける、というのが、モビトレの趣旨です。
モビトレの、モビ は、モビライゼーションのモビ。関節モビライゼーションという学問分野がありますが…理学療法士でも、あまり整形外科的な意味での関節については知っている人が少ないようです。
さらに分子栄養学になると知られていない。フェルデンクライスやアレキサンダーテクニークについて知っている人も少ないです。知っていてピラティス。ピラティスは10数年前にクラス取っていましたが、その頃はじわっとした良いエクササイズだったのに、最近、近所にジムができて行ってみたら、ビリーズブートキャンプみたいになっていました(汗)。そもそも、日本人はM、追い込み好き、というのが問題みたいです…
運動として、人体を考えると、できるorできない、みたいな白黒思想ですが、関節って、
どのように動かすか?
というところが、機能保全だったり、運動能力向上ってところの要みたいです。
クライミングも同じで、パワーがあれば、ムーブ不要で登ってしまいますよねぇ…?ところが、ガリガリで筋肉一切ないおじいちゃんのほうが、すいすい登れちゃったりして、あれえ?となりますが、あれですね。
私はバレエでは、つい筋肉を使ってしまうタイプでしたが、クライミングは、バランスクライム派になっていたようです。
著名クライマーの保科さんも、吉田さんも、めちゃスリム体系。草野さんも、めちゃスリムでしたよねぇ…そういえば。
結局、クライミングに筋肉が必要、となるのは、骨やバランスの出番がないケースで、ボルダーでどっかぶりとか、マントルとか、指力課題とか…。普通のリードでは、筋力で登れてしまったとしても、筋力で登らないほうが、体には良いのではないかと思います。クライマー男子で超猫背の人、多いですよね。あと指の関節が変形している人。
したがって、女子がグレードを稼げないのは、むしろ体を守っていてよいことのような?
体を壊してまで、グレードを上げようというのが、煩悩の香りですなぁ…
というので、逆三角形の”鬼の背中”にあこがれるのは、クライミングとはまた別の、男性の世界の、特殊なあこがれの世界を、トップクライマーに投影しているだけのような気がします。肝心のトップクライマーは、俺の背中、オニ、出ていてスゲーとは思っていない。
とは言え、男女ともに、”筋肉”は、人気がありますよねぇ…。
筋肉にあこがれを持つのは、なんでなんだろうか…。
逆にバレエでは、ふくらはぎがきっちり形が出ると、そこを使うな、みたいな指導を受けます。クアドも同じです。私は骨で立つ、という風に教わりました。
さて、モビトレと初動負荷の違いに戻りますが…
初動負荷では、マシンを全種類使うわけではありません。マシンの使い方も、何通りもあるので、最初にトレーナーがメニューを決め、それを一か月かけて覚えるということになっていますが…。そのメニュー決めが、整形外科的な所見が入っていない。(というので不安)
例えば、私は胸椎に既に変性症があるので、肩甲骨で代償動作をしないと、腰を痛めるのですが、肩甲骨の動きにしても、前後、上下、ローテーションなどいくつか動きがあるので、まんべんなく動きを組み合わせるというのが、ヨガなどをしていたら講師としては定番のメニューの組み方ですが… そこらへんが思考回路が不明。
なので、私のメニューは現在、同じような動きばかりになっていて、それは、どうしたもんかね…的な危機感を持っています。
偏った使い方になるとまた、次の事故を作るよなぁ…みたいな?
肩甲骨周りが硬いのは、PC作業が多いという弊害のためですが、まぁ、翻訳が仕事なんだから、仕方ないよねぇ…みたいな?(最近スタート)
股関節も、一方向への動きだったので、うーん?と思い、昨日、後ろに蹴る動きをあえて作ってもらいました。家で、ベッドの足に引っ掛けた、ゴムチューブを引っ張る、なんてしなくてよいために行くのがマシントレなんですが、現実的には、トレーナーの知識次第かもしれません。
この業界は医療分野でも、玉石混交で、理学療法士があふれて就職難になっている割には、正しい知識に出会う率が低い。
初動負荷では、最初に可動域の測定があります。
…が、前屈を測定されましたが、体がほぐれていない段階で測って意味あるのかなぁと思いました。マシン後に測ったら、たぶん全く違うと思います。マシン後ではなくても、ほぐれた後の可動域が本来の可動域なので、そこからの向上を比較しないと全く意味がない。なんせ、マシントレしていない状態でも、可動域運動後と前ではフツーに全然違います。
私はヨガ講師だったので、前屈して手首が取れる。しかし、最近はそんなことに頑張りを発揮していません。もとから、柔軟性を求めてヨガしていたわけでもないけど、可動範囲くらい、自分で知ってる。ちょっとやれば、すぐ戻る場所と戻らない場所があります。戻る場所は股関節で、戻らない場所は体側(脊椎)。
ので、なんか無理やり成果を上げて見せるのために、測定しているような気がしないでもなかった可動域測定…。
自分の前屈の深さなんて普通は自分で知っているので、なんだかなぁ…。よほどの素人さん向けですかねー。
こんな計測で、ほら!マシン成果でたでしょ!と言われても絶対に納得はしないでしょう。
最近、元通りの前屈の深さが戻ってきたのでうれしいですが…。
これは単純に生活の中から、不活性が取れただけだと思います。
モビトレに早くも戻ろうかと思案し始めた、今日この頃…。整形外科医がトレーナーなんてすごーい!と今通っているレイゾーナさん(グラストンの治療院)にも言われています。
でも、モビトレも、おばあちゃんたちのために、私がいたらまずいかもしれないですし…もっと先生を必要としている人はいますよねぇ…。
世の中の整形外科のリハビリルームが、モビトレマシン主体になったら、だいぶ慢性的な症状の患者さんも、根本解決への道のりが歩めるような気がしないでもないんですが。運動療法のほうが、徒手療法よりも、慢性痛には効果ありそうです。大体、整体院とか、カイロとかでほぐしてもらっても、一時的ですよね。
とはいえ、数日で判断しては、初動負荷にもフェアではない。初動負荷をネットで検索しても、悪い動きの事例のほうが多く、正しい動きの案内のほうがあんまり出てこないです。
結局、正しい動きは、バイトでトレーナーになる以外は習得の道がないのでは?と勘ぐってしまう情報の出し渋りぶり…
現代社会は、情報を出し渋ると、富が引き寄せられないという法則があり、その法則により、経営難に陥っているのではないかと思ったりした初動負荷。
とりあえず、Benefit Of Doubtで、一か月は続ける予定です。何事も頭から決めつけは良くないのですから。とはいえ、自分での勉強のほうがかなり優先度高いと感じましたので、この本、買いました。
姿勢の教科書 :https://amzn.to/45aw7Ci
■ PCRT
最後、え?!という謎の原理ですが、私に効果があったのが、PCRTという療法です。
2回で胸椎7.8番の痛み、腰の痛みがいなくなりました
これは、すでに治癒した箇所でも、以前の痛みの経路を筋肉が覚えていて過剰反応しており、その過剰反応が感情に結びついているという理論です。
https://www.youtube.com/watch?v=pK8pKosOEv8
心身相関を勉強中に発見。これは、すごい効果ありました。
私は親子問題を抱えて生きているので、トラウマの記憶が体(筋肉)に記憶されているというのは、あながち間違いではないかもしれないと思います。
が、かなり特殊なケース、本人のリミティングビリーフの解消というようなこととつながると思うので、アキレス腱のリハビリや、全身状態の向上とは、別の次元の話かなと思います。
心身相関については、ポリヴェーガル理論に興味があり、8月にヨガの集まりで、出てこようかなと思っています。
ヨガはヨガで、あまりに高評価というか、世間がヨガに偏りすぎた気がしますが、日本では結構何でもありだし、本場インドでも、あれこれありすぎです。
整形外科的には、基本的なストレッチングの範囲でのヨガがいいのではないかと思います。つまり、ヨガクラス的には初級クラスレベルですね。
間違っても、上級クラス、アシュタンガのドロップバック&カムアップではないような?
でも、ヘッドスタンドは、最近、再開しましたが…。あれは骨に良い気がします。
というわけで、本当に体に適した運動というのは、本来、肉体を痛めつけないもの、です。
そこら辺の理解が、日本人全員のメンタルブロックになっており、たぶんトップアスリートへの道のりにおいても、パワーごり押し、という障害になっていそうな気がします。
でも、結局、初動負荷に来ても、”修行”と言うモードから抜けていなかったら、同じところをぐるぐるしているだけのような気がしないでもないよなぁ・・・
なぜ、日本人は、運動を楽しむことができないのか?
それは、なぜ、日本人が人生を楽しむことができないのか?…と同じみたいな?